今日は、林業なかまと一緒に千本銘木商会さんの「木の感謝市」へお邪魔しました♪
ふだんは見ることのできない銘木屋さんの裏側を見ることができる、貴重な機会です!
千本銘木さんは、屋号「酢屋」として享保6年に創業。
なんと、あの坂本龍馬や海援隊士を匿っていたこともあるそうです
(「龍馬伝」最終回に、酢屋が登場するかも…)
そんな歴史ある銘木屋さんを案内していただいたのは、
常務取締役の中川典子さん。
ここでも熱い林業女子に出会えました
倉庫には、たくさんの木が並んでいます。
まず見せていただいたのは欄間(らんま)の間!
立体的で豪快な「大阪欄間」と、柾目にあっさりとした彫りを入れる「京欄間」。
春日杉や屋久杉を使う、豪華で力強い印象の大阪欄間に対して、
京都は桐や杉などの柾目を活かし、年とともに木が黄金色に変わる、その変化を楽しみます。
なんともはんなりしたセンス
欄間にも色々あって、それぞれ木の種類も楽しみ方も違うなんて知りませんでした
そして床柱のフロアには、やっぱり北山丸太
出絞、縮緬など…丸太の種類にも色々あるんですね!
「縮緬」は、その名前にちなんでか、京都の繊維業界の建物には必ず一本あったそうです。
これがないと偽物!と言われるほどだそう。
他にも、花街の敷居には華やかで艶やかな印象の桜が使われ、
お茶の世界では松の床柱や敷居が重宝されるなど、
その業界や世界によって、こだわる木の種類が違うそうなのです
それほど、木や建物はその主人の顔であり、センスの試される最高の“おしゃれ度チェックポイント”だったのでしょう…
とっても奥が深い世界…!!
そんなお洒落を楽しんでいた昔の人の暮らしは、とても豊かに感じられます。
現在の私たちの暮らしはどうでしょうか…?
残念ながら、ほとんどは安さや入手のしやすさだけで、木を選んでしまっているような気がします。
木は、一本一本が個性のある表情をしています。
どんな種から、どんなところで育ったか、いつ枝打ちされたか、雨風に当たったか…
木が生きてきたそれぞれの物語を持っています
そんな物語を感じながら、自分の好きな木に出会って、選んで木を使う。
それってとてもロマンチックで素敵ですよね…
ところで、最近の北山丸太の中には、こんなものも。
これは最近増えすぎているシカが傷を付けたり、
多発する大雨や台風で傷が入ったり腐ってしまった部分です。
こうなってしまうと、値段も下がり、ずっと手をかけて育ててきた山主さんたちにとっては、とてもつらいことです。
森をめぐる近年の問題が、こんなところにも現れていました
千本銘木さんでは、このような木も框などに加工することで、大事に使ってもらえるように工夫しているそうです。
中川さん曰く、
「木がお嫁に行く前に、
長く愛されるように手を入れてあげる」そうなのです。
愛情かけて育てられた木を、愛情かけて磨きあげる…
そんなお仕事、素敵です
木の個性を活かして、最後まで使い切る、そんな日本の「木取りの文化」を次へ伝えたいと、
千本銘木さんでは、今回の市のように私たちにとっては馴染みの薄い銘木屋さんをオープンにしたり、
研修生を受け入れて、若者に実際に木を加工し勉強する機会を提供されています。
(体力勝負のお仕事、最近は女子の方が根性が長続きするとか…)
今日は奥深い銘木の世界をちょっとだけ、知ることができました!
頑張る林業女子、中川さんの姿はとっても格好よかったです
本当にありがとうございました
私(下)も、もっと勉強してステキ林業女子になれるようにがんばります!!
(いわい)